【コウヤマキ】剪定の基本を庭師が伝授

品格ある美しい姿が人気の庭木!

コウヤマキは日本の固有種で、高野山などに自生するコウヤマキ科の常緑高木です。成長がゆっくりかつ、自然に円錐形の美しい樹形になるのが特徴で、世界三大庭園樹のひとつにもなっています。和風の庭によく合い、シンボルツリーにおすすめの庭木です。基本的にはあまり手がかかりませんが、デリケートな性質もあるため、剪定の時期と強度には少しコツが必要です。この記事ではコウヤマキの剪定の方法や時期、育て方や特徴も一緒にご紹介します。

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目次

コウヤマキの基本情報

分類:コウヤマキ科コウヤマキ属
学名:Sciadopitys verticillata
英名:Japanese umbrella-pine、Japanese table-pine
和名:高野槙/槇(こうやまき)
別名:槙/槇(まき)、本槙/槇(ほんまき)、臭槙(くさまき)
原産地:福島県北西部、中部地方以西の本州、四国、宮崎県までの九州
樹高:30〜40m
常落区分:常緑高木/針葉樹
日照:日向〜半日陰
耐寒性:やや弱い
耐暑性:強い
開花期:3〜4月
花色:茶色
果実色:茶色
植え付け時期:春、秋
花言葉:慈愛、奥ゆかしさ

コウヤマキの特徴

コウヤマキは人間との関わりや歴史も深い樹木で、その高貴な姿から神社仏閣や庭園などで植栽されます。後期三畳紀には世界各地にあったとされるコウヤマキ科の植物は、現在は日本固有種の本種のみが生き残っています。日本書紀には棺の材料として登場し、お風呂や船の材にも使われ、高野山の真言宗では供花として用いられました。また秋篠宮家の悠仁親王のお印でもあり、東京スカイツリーのデザインの原点ともなっています。

美しい樹形と特徴

ヒマラヤスギ、ナンヨウスギとともに世界三大庭園樹もしくは公園木のひとつとされ、自然樹形が美しいのが特徴です。あまり手を入れなくても整った円錐型になり、360度美しい姿を見せてくれます。成長は遅いですが、各地に樹高30mを超えるような巨木が見られます。木にはフルーティーな香りがあり、アロマとしても利用されます。

雌雄同株で、3〜4月に開花します。雄花は20〜30個花が集まった穂状で、雌花は枝先に1〜2個の花をつけます。花後は秋に松ぼっくりができ、1年かけて熟して種を落とします。この松ぼっくりの先からも葉を出すのが特徴的です。線形の葉が放射線状に広がる姿から、英語では「傘松」という意味の英名が付けられています。

マキという名称

マキ(真木)とは真っ直ぐに伸びる、良質な材となる木という意味です。コウヤマキだけでなくスギやヒノキを含む針葉樹の総称でしたが、コウヤマキやそれに似たイヌマキを特にマキ(槙/槇)と呼ぶようになりました。イヌマキと比べてホンマキとも呼ばれますが、イヌマキをホンマキと呼ぶこともあり、名称が混同しています。ただしイヌマキとコウヤマキは別の植物で、葉の形やつき方も違います。

コウヤマキを剪定する時期

剪定に適した時期は3〜4月頃です。この時期は強い剪定も耐えるので、透かし剪定や芯止めなどの作業を行います。また定期的に剪定を行なっていた上で、飛び出した枝を切るなど樹形を整える目的であれば、新芽が伸び切った5〜6月でもOKです。

秋にも剪定できますが、寒さに弱いので強い剪定は控えます。秋に葉を刻んでしまうと、切り口が茶色くなって翌春までよく目立ちます。秋の剪定は、古葉を取り除き、飛び出た枝を切って形を整える程度にします。

コウヤマキは、一気に強く剪定するとダメージを受ける場合があります。放置していたコウヤマキを仕立て直したり、大きく剪定する場合は、春、梅雨、秋、翌年の春などと数回に分けて樹勢を見ながら調整しましょう。

剪定の適期

・年2回行う場合:3〜4月頃と9〜10月頃(軽い剪定)
・年1回行う場合:3〜4月頃

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コウヤマキを剪定するメリット

成長が遅い上、自然に樹形がまとまり、枝が暴れることもあまりありません。とは言え、本来は樹高が大きくなる種類です。そしてコウヤマキはデリケートな性質があるので、あまり一度に強剪定はできません。そのため、大きく剪定するときには、何回かに時期を分けて丁寧に剪定しなくてはならなくなります。今年はいいやと何年か見送ってしまうと、手をつけられなくなってしまうことがあるので注意が必要です。

また、コウヤマキは枝葉が茂るとどんどんモサモサとしたシルエットになってきます。さらに放置すると枝葉が密集し、日光を求めて下のほうから次々と枝が出てきて、もたついた印象になってしまいます。コウヤマキの枝葉の持つ美しいラインや樹姿を生かすには、枝葉の数を調整して、スッキリとさせると見た目が良くなります。

このため、庭木としては1年に1回程度、高さを抑えるように剪定します。毎年お手入れをしていれば、樹冠から飛び出た枝を落とす程度の作業量で済みます。また、混み合った枝葉を間引くことで、風通しが良くなり、内部まで日光が届くようになります。枯れた枝葉を放置していると、内部に葉がなくなってスカスカになったり、病害虫が発生するリスクも増えてしまいます。健康な株を維持するためにも、透かし剪定は大切です。

剪定を行うメリット

・大きくなりすぎるのを抑える
・見た目が良くなる
・病害虫を防ぐ
・毎年行うと作業量が少なくて済む

以上のことが、コウヤマキを剪定するメリットとしてあげられます。

コウヤマキの剪定方法

コウヤマキの定期的な剪定は、混み合った枝を間引く透かし剪定と、高さを抑えるための剪定の2つが基本です。コウヤマキは若木のうちは成長が遅いですが、大きくなるにつれよく伸びるようになり、横にも広がるようになります。樹齢を重ねても大きくなり続けるので、高さを抑える剪定は定期的に行いましょう。
また、コウヤマキは特に若木のうちは、主幹が枝分かれする性質があります。形や方向が良い太い枝を残して、早めに主幹を一本に定めます。

透かし剪定のコツ

風通しを良くして内部にも日光が届くように、枝を間引いていきます。内側に向いている枝や、伸びすぎている枝、枯れ枝などを根本からカットします。枯れ込んだ古葉は手で落とします。次に、新しく伸びている短い枝に更新するようなイメージで、太くなってきている長い枝を間引きます。全体が同じような太さの枝になるようにすると、見た目もバランスがよくなります。主幹に近い部分が葉でモサモサしている場合は、葉を枝先の2節ほど残して、手で葉を落とします。

芯止めのコツ

芯止めとは、大きくなりすぎた場合や、大きくなりすぎるのを防ぎたい場合に、主幹を切り詰める剪定方法です。上へ伸びようとする力を抑制して、脇芽を増やす効果もあります。寒い時期に行うと枯れ込むことがあるので、3〜4月に行います。切り口が大きくなるので、切り口には保護剤を必ず塗りましょう。
ただし3〜4mを超えるようなコウヤマキの芯止めは、作業する場所も高い上に主幹も太く、慣れない場合は難しいです。これはあまり無理せず、プロに頼むことをおすすめします。自分でも手が届くような大きさで定期的に芯止めしておくと、庭木として維持しやすくなります。

コウヤマキの育て方

日当たりと置き場所

日向を好みますが、日陰にも耐えます。自生地の林などで大きく育つため、木々たちの足元で育つ幼苗は日陰に強い性質があります。ただし大きくなって枝葉が増えると、日照が少ない場所では葉色が悪くなったり間延びします。庭木としては、マツより耐陰性が高いとされます。

また、強い西日には弱いので、株元にマルチング(ビニールなどで覆うこと)をして対策します。横風で折れることもあるため、強風や寒風の当たる場所なども避けた方が無難です。横に他の木があると、擦れて葉が枯れ込んだりすることがあります。樹姿を生かすためにも、広いスペースに植えてあげるとよいでしょう。

用土と肥料

土は選ばないほうですが、基本的には水はけの良い肥沃な土壌を好みます。庭植えは、堆肥や腐葉土などをすき込んで植え付けます。肥料は2月頃に寒肥として、鶏糞や堆肥などの有機肥料を株元にすき込みます。

病害虫や注意点

コウヤマキには目立った病害虫はあまりありません。ただし湿度が高い時期は、風通しが悪いとすす病や黄葉病などが発症することがあります。カビが原因のすす病は葉が黒っぽくなり、黄葉病は葉が黄変します。早めに見つけて、感染箇所を取り除き、薬剤を散布しましょう。
また、寒いと葉が茶色っぽくなることがあります。霜が降りるような地域では、株元をマルチング(ビニールなどで覆うこと)しておきましょう。

まとめ

自然に美しい円錐形に育つコウヤマキ。大きな苗を買うと少し高価ですが、幼苗なら比較的手に入りやすいです。幼苗は特に成長が遅いですが、若木のうちは剪定もほとんど必要がなく、病害虫も少ないので手がかかりません。ゆっくり成長を楽しむのもおすすめです。また、萌芽力もあるので庭木だけでなく盆栽としても人気です。大きくなりすぎないように手入れをすれば、美しい樹形と気品ある枝葉で魅了してくれるコウヤマキ。定期的に剪定して、その姿を楽しんでみてくださいね。

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執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

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