【リューカデンドロン】基礎知識と育て方を庭師が伝授

シックな苞(ほう)が魅力!かっこいいカラーリーフに!|【リューカデンドロン】の育て方のコツをプロの庭師が伝授します

鑑賞期間が長く、切り花としても人気のリューカデンドロン。絶妙な色合いの苞(ほう)、かっこいい蕾や花が魅力の南アフリカ原産の植物です。品種が多く、大きさやグリーンイエロー、鮮やかなオレンジや赤の葉や苞葉(ほうよう)など、見た目もバリエーションに富んでいます。近年では、多くの園芸品種が作出されていて、オージープランツ(オーストラリアプランツ)や多肉植物とも相性が良く、カラーリーフとしてもおすすめです。この記事では、リューカデンドロンの種類や基本の育て方、剪定のコツを解説します。

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目次

リューカデンドロンの基本情報

分類:ヤマモガシ科リューカデンドロン属
学名:Leucadendron
英名:Silver tree、Cone bush
和名:ギンヨウジュ
別名:レウカデンドロン
原産地:南アフリカ
樹高:1~3m(品種によっては10~15m)
葉張り:1~1.5m
常落区分:常緑高木~低木(品種による)
耐寒性:やや弱い
耐暑性:強い
開花期:5~8月
花色:黄色、赤色など
用途:庭木、ドライガーデン、ロックガーデンなど
剪定時期:3~5月
花言葉:物言わぬ恋、閉じた心を開く

リューカデンドロンの特徴

リューカデンドロンは南アフリカ原産の、日本ではドライフラワーになる切り花としても馴染みのある植物です。日本に輸入される鉢植えや切り花は、オーストラリアで生産されたものも多く、オージープランツ(オーストラリアンプランツ)のひとつとして紹介されることもあります。80品種ほどがあり、品種によって形や色もさまざまです。現地では15mを超える品種もありますが、日本で流通しているのは1~2mほどになる低木の品種です。

カラフルな苞(ほう)

葉が変形した苞(ほう)という部分が色づくのが特徴で、品種によって赤やピンク、黄色などさまざまな色があります。苞(ほう)は花のようにしおれないため、長い期間色合いを楽しめます。苞(ほう)が大きく魅力的で、花が苞(ほう)に包まれてあまり目立たないのはリューカデンドロン・サリグナム(Leucadendron salignum)という品種に多く見られます。

苞(ほう)とは?
芽や蕾を包んでいる、小さなの葉のことで、苞葉(ほうよう)とも言います。苞葉(ほうよう)は葉の一部ですが、他の葉とは違う色をしていることが多く、そのため、花の代わりに苞葉(ほうよう)を観賞して楽しむことがも多いです。苞(ほう)は、開くと中から葉や花や枝が伸び出ると、落ちるものが多いです。イチイ(

特徴的な蕾と花

リューカデンドロンを見た時に、「どこに花があるのかわからない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。リューカデンドロンは、蕾や花が苞葉(ほうよう)の中に隠れていて、葉で花が見えない植物なのです。植物は一般的には、花が目立っていることが多いので、葉で花が見えなくなっているのは珍しいですが、リューカデンドロンは葉の色や大きさがバリエーションに富んでいる植物です。花の代わりに、美しい葉を観賞して楽しむということができるのは、リューカデンドロンの特徴のひとつです。
また、リューカデンドロンの中には、やや短い苞(ほう)の先に松ぼっくりや木の実のような見た目の蕾をつける品種もあります。リューカデンドロン・ストロビリナム(Leucadendron strobilinum)の品種に多く見られる特徴で、その姿はシンボリックでかっこよく、ワイルドな印象です。硬い蕾がゆっくり長い時間をかけて開いていくのも見ものです。

さまざまな種類の葉

また品種によって葉の形や大きさがかなり異なるのも特徴的です。楕円形の葉のリューカデンドロンが一般的ですが、針状の細かい葉を持つタイプも見られます。また質感にも種類があり、硬質な印象の品種もあれば柔らかな印象のリューカデンドロンもあります。葉に細かい毛が生えたシルバーリーフの品種も人気です。

耐寒性と耐暑性

品種にもよりますがおおよそ耐寒温度は-5℃前後で、関東以南では地植えができます。ただし若木は鉢植えで管理し、冬は軒下や室内に取り込むのがおすすめです。暑さには強いですが、日本の高温多湿は苦手です。水切れも起こしやすく、鉢植え栽培では注意が必要です。地植えでは足元をマルチング(ビニールなどで覆うこと)して防寒防暑対策を行う方法も効果があります。

リューカデンドロンの主な品種

サファリサンセット(Leucadendron ‘safari sunset’)

切り花でもよく見られる品種です。サリグナム種とラウレオルム種という品種を合わせた園芸品種で、秋から春にかけて、苞(ほう)が緑から深い赤色へ変化していきます。開花時期は晩夏~秋で、苞(ほう)とのコントラストが綺麗です。しっかりとした株立ちの性質を持っているので、お庭のさまざまな用途に適しています。

イエローデビル(Leucadendron salignum ‘yellow devil’)

サリグナム種の園芸品種で、すらっと細めの苞(ほう)が秋~春にかけてクリーム色から濃い黄色に色づきます。花は小さく目立ちにくいですが、花を包む苞(ほう)の姿が素敵です。同じサリグナム種の園芸種で、赤く色づくレッドデビルも人気の品種です。

ストロベリーフェア(Leucadendron ‘Strawberry fair’)

イチゴのような真っ赤な蕾がかわいらしい、ストロベリーフェア。苞(ほう)は明るい黄緑色で、爽やかなカラーリングです。葉は小さめ、樹高・葉張りともに60cmほどの矮性種で、コンパクトに育てたい方におすすめです。

ジェスター(leucadendron salignum ‘jester’)

斑入りのリューカデンドロンです。斑のクリーム色が赤く色づき、緑とクリームと赤色のグラデーションが綺麗です。ほかのリューカデンドロンに比べて全体的に明るい印象で、花はあまり目立たちません。

パープルヘイズ(leucadendron ‘purple haze’)

葉が細めで、葉先が丸みを帯びているのが特徴的です。茎は紫色、葉色はすこしシルバーがかった緑色で、冬から春にかけて深い紫色になるシックな品種です。冬に銀色の松ぼっくりのような球果をつけます。寒さには-5℃まで耐えます。

ラグジューム(ラクサム)(leucadendron ‘laxum’)

細い針状の葉で、柔らかな質感が特徴のリューカデンドロンです。雌雄異株で、雄株は小さなミモザのような黄色い花を咲かせ、雌株は小さなバラの蕾のような黄色い花を咲かせます。やや枝が暴れがちですが、樹姿もふんわりとしていて、樹高は1.5mほどになります。

シルバーアフリカーナ(リューカデンドロン・アルジェンテウム)(leucadendron ‘argenteum’)

ビロードのような質感の艶やかなシルバーリーフのシルバーアフリカーナ。葉の表面に柔らかな白い毛が生えています。現地では樹高7mを超えるものもあり、リューカデンドロンの中では大きく育ちますが、水やりの加減が難しく、やや栽培難易度は高めです。寒さには弱く、耐寒性は0℃までです。

リューカデンドロンの育て方

水やり

多湿の環境を嫌うため水をやりすぎると根腐れします。根腐れを起こすと突然枯れてしまうことがあります。と同時に、水切れもしやすい植物です。乾燥に強い印象があるため水やりの頻度を抑えがちになりますが、夏は要注意です。鉢を持ち上げてみて、乾いていたらたっぷりと水をやります。

日当たりと置き場所

日当たりを好みます。寒さに弱いので、強い風や寒風が当たらない場所に植えましょう。日本の高温多湿に弱いため、水はけの良さと風通しの良さも大切です。
シルバーアフリカーナなど寒さに弱い品種は、鉢植え管理にして冬は日当たりの良い室内に取り込みます。室内は意外と水切れしやすいので気をつけましょう。暖かい昼間はなるべく戸外に出します。

肥料

基本的には肥料はあまり必要ありません。多くのオージープランツ(オーストラリアンプランツ)やネイティブプランツと同じように、リン酸が多い環境は苦手です。市販されている肥料はリン酸が配合されているものが多いので、施肥する際にはリン酸が少ない肥料を選びましょう。液体肥料は避けるのが無難です。

植え付けと植え替え

寒さが苦手なので、暖かくなる春が適期です。できるだけ根を崩さないように植え付け・植え替えを行います。
地植えの場合は、腐葉土や堆肥を混ぜ込んで植え付けます。水はけの良い場所を好むので、盛り土などをして高さを出して植えるのが効果的です。鉢植えは、赤玉土、鹿沼土、パーライトや砂を混ぜた水はけの良い土に植えます。酸性の土壌を好むため、ブルーベリーの土も相性が良いです。根の様子を観察しながら、1~2年に1度植え替えをします。

リューカデンドロンの病気と害虫

病害虫はほとんど見られません。ただし根腐れを起こすと一気に枯れこむことがあります。また、まれに用土にコガネムシの幼虫などが入って根を食い荒らすことがあります。鉢植えは植え替えの時に土の様子も見てみましょう。

リューカデンドロンの剪定方法

暖かい春に、伸びすぎた枝や暴れた枝があれば剪定します。下に葉を残してカットします。剪定せずに育てていると、花芽がつかなくなることがあります。また、夏の蒸れ対策にもなるので、混み合った部分はカットしましょう。カットした枝はドライフラワーとして長く楽しめます。

リューカデンドロンの増やし方

挿し木で増やせます。葉を数枚残した15cmほどの挿し穂を作ります。1~2時間水に浸け、発根剤などを塗布して赤玉土などに挿します。発根するまでは1~2ヶ月がかかるので、用土を乾燥させないように気をつけましょう。切り花から挿し木が成功した例もあります。

まとめ

品種によって樹姿の雰囲気も違うリューカデンドロン。これだけ色も形も豊富となると、つい集めたくなってしまいます。最近は苗の流通量も多く、オンラインショップや園芸店はもちろん、ホームセンターなどで見かけることもあります。鮮やかな色の葉や苞葉(ほうよう)など、見た目もバリエーションに富んでいるリューカデンドロンは、カラーリーフとしてもアクセントとなり、オージープランツ(オーストラリアプランツ)や多肉植物とも相性が良く、シルバー系の色合いになりがちなドライガーデンやロックガーデンにはワンポイントになっておすすめです。切り花は生花店やスーパーでも定番で置かれているので、切り花から挿し木に挑戦してみるのもありです!ぜひお気に入りを見つけてみてくださいね。

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執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

ご注意ください!

自分で剪定する際に、
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想定外の設備不良や害虫との遭遇など、剪定中の様々な事故が発生しています。

 事例1 

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庭で植木の剪定の作業をするため脚立で作業中、自分の足元の確認が不十分であったため脚立から転落し下にあった石に頭をぶつけた。

 事例2 

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引用:厚生労働省職場の安全サイト 労働災害事例(https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pgm/SHISYO_FND.html)平成29年5月,7月

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